臨床中医推拿塾基本コースの第5回目、
受講生の皆さんの真剣な取り組みに、
孫先生の指導にも力が入ります。
こうしてみてみると、
やはり普段の生活の中に、
いかに推拿が入り込んでいるかで、
手技の上達の速度は変わってくるようです。
歩きながらでも、
電車を待っているときでも、乗っているときでも、
家でテレビを観ているときでも、
いつでも手技のことを、動きを、
頭の中で考えているか、
手で反復して練習しているか。
その道のプロになるなら、
それらのことは当たり前なので、
ぜひ、ご自身の未来像のために、
実践していただければと思います。
ただ、
焦る必要なありません、
求め続けていれば、
遅いとか早いとかではなく、
必ず手に入ると思います。
あきらめずに続けていきましょう。
こちらは臨床コースのMさんとWさん、
このお二人も実践力を上げていらっしゃいます。
Mさんは定年後に鍼灸の免許を取得された昨年、
「まず人の身体に触り慣れたい」
という目標で私の個人レッスンで基本手技を学ばれました。
結果、
自信をつけて自宅を改装して開業され、
鍼灸とともに、受けていただきやすい推拿をさらに修得し、
地元の方を中心に、健康生活に貢献しようとお考えで、
熱心に練習を重ねメキメキ上達されています。
60代というご年齢なので、
すでに白衣を着ると大先生のようです。
Wさんはお子さんのご病気をきっかけに、
長年やりたいと思っていた手技療法を学ぶことを決意され、
やはり昨年半年間、私の個人レッスンをお受けになりました。
当初は、お子さんのために施術したい、
というご希望でしたが、
すぐにご自分の中に眠る意欲の大きさと才能に気づかれました。
半年後には、会社勤めの合間に、
知り合いなどを中心に患者さんを集めて、
暫くは無料で始めて、
次第にお金を戴くようになったそうです。
臨床にでてから、
さらに実践の知識を自信をつけられ、
今では地元のホテルサービスの一環として、
場所を提供され推拿の施術をされています。
しかし、
お勤め先がWさんの手を必要としているため、
今は2足のわらじを履く多忙な日々を送っていらっしゃいますが、
来年には専業になりたいと希望をお持ちです。
孫先生の望みでもあるのですが、
このように推拿を大切に学び体得し愛してくれる人たちが増えること、
それが私の喜びであることは確かなようです。
そして、
2014年に「推拿を日本に広める」という自分なりの使命に気づき、
2016年に縁があって一旦離れた孫先生の元に復帰したこの2年間は試煉続きで、
身の程知らずな『大志』を思い描いたために手痛い罰を受けているように感じ、
自信を失くした時期もありましたが、
「地道な日々を積み重ねることでしかものごとを成し遂げることは出来ない」
という孫先生からの教えを実践し、貴重な経験を積んだ日々だったと今想えます。
そして、
「推拿を日本全国に普及する」
という大志は、
地道な日々の喜びの積み重ねで実現する日も来るかもしれない、
と、あらためて心の奥深くで信じることにします。
受講生の皆様に、スタッフにも、孫先生に感謝いたします。
臨床中医推拿塾副塾長 信長正義